June 21, 2007

コンピュータ誕生50周年イベント

※ 1998年5月18日のメモの転載です.

Digital Summer 98
--- Celebrating the birth of the world's first computer ---
--- with a stored program at the University of Manchester ---

マンチェスターは世界で最初のStored Program方式のコンピュータを開発した都市として宣伝していて, 今年(1998年), コンピュータ誕生50周年のイベントを行なうと張り切っているようです. 興味のある方は,

http://www.computer50.org/

を参照下さい.

Contemporary Computers (1946-1951)のページがコンピュータ誕生の歴史がわかって面白いです.

# 私が偏見を交えて要約しましたので, 興味のある方は, 御一読下さい.
# 見苦しい点も多々あると思います. きっと本文(英文)を読みたくなることでしょう!



1946年, USA Pennsylvania大学で"ENIAC", UK Post Office研究所で "Colossus"というコンピュータが開発されました. が, どちらもStored Program方式というメモリ上にプログラムをのせるコンピュータではなくケーブル等計算機外の装置でプログラムを行なう専用計算機でした.
Stored Program方式を実現するにはRAM(ランダムアクセスメモリ)が必要不可欠ですが, そのメモリデバイスの開発が1946年から1947年にかけて, UK Manchester大学とUSA RCA研究所などで行われていました.

RAMとして当時Mercury Acoustic Delay Lineと呼ばれるデバイスが注目を集めていましたが, Manchester大学のF.C.Williamsは, より安価にコンパクトに実現可能なCRT上に情報を蓄積する方法を模索していました.そして, 1946年11月に1bitのRAMを完成し, 1947年8月にT.Kilburnと共に2048bitの RAMをCRT上に完成しました. その後, すぐにStored Programコンピュータの開発に着手し, 彼らは, 1948年6月, "Baby"という32word 32bitのRAMを持つ世界で最初のStored Program方式のコンピュータを完成しました.

# 名前はBabyですが筐体は大きいです! (ホームページに写真があります.)

# (注. 今回のComputer 50のイベントでは, このBabyのハードウェアを
# 再現したものが構築され展示されます. また, 32wordのBabyのソフトウェア
# シミュレータが配付されBaby上での面白いプログラムを募集しています.
# コンテストの優勝作品は実際に再現されたBaby上で実行されるそうです.)

一方, Cambridge大学ではDelay Lineメモリを使い, USAの"EDVAC"設計方式と同様なStored Programコンピュータの設計図の実現に着手し紙テープ入出力装置等を備えた完全なStored Programコンピュータ"EDSAC"を1949年5月に発表しました.

Manchester大学のグループは"Baby"を改良し紙テープ入出力装置や磁気ドラムなどの外部装置をつけて完全な形にした"Manchester Mark I"を完成したがそれが公表されたのは, 1949年の終わりでした.

# 以降は訳者の解釈(?)が入っています.

私の記憶では, 世界で最初のコンピュータはCambridgeの"EDSAC"と教科書に書いてあったように思いますが, ここの文書によるとManchesterのグループは Stored Program方式そのものの実現に興味が集中していたので完全な入出力装置を備えたコンピュータとしての完成が遅れた. そして, 世の中には, first "proper" stored-program computerとして"EDSAC"の名が広まった. ということらしいです.
また, USAではstored-program方式の計算機として"EDVAC"が早くから設計されていましたが, 実現にはなかなか至らず, "ENIAC"の改良に力が注がれました. 1947年から1948年にかけて "Harverd Mark II", "IBM 604"などが開発されましたが, いずれもRAMを備えたstored-programコンピュータではありませんでした. そして, "EDVAC"が本当に実現されたのは1950年のことでした.

# (訳者偏見: ここにも原理の欧州と実践の米国の違いを見ることが出来ます.)

計算機の世界で忘れてはならない, Dr. Alan Turingですが, 彼は計算機理論に関して多大な貢献があることは, Turing Machineでの計算可能性理論などで有名ですが, 実計算機の実現においても多大な貢献があるそうです. 彼は戦時中ドイツで"Bombe"と呼ばれる暗号解読計算機の設計と実現を行ない多大な貢献を行ないました. そして, UKの最初のコンピュータである"Colossus"の開発には着手しなかったものの, 同研究所で多くの仕事を行ない, 1945年に"ACE"と呼ばれるStored-Programコンピュータを同研究所で設計しました. しかし, 当時は Stored-Program方式の概念がなかったためか, 周囲には相手にされず悲しい日々を送ったようです. そして, 1948年に彼はManchester大学に戻りますが, その時には, 既にstored-programコンピュータが実現され注目を集めているという皮肉な一生だったようです.

最後に, 話飛びますが, Turingはゲイだったという噂がありますが, Manchesterはゲイの文化でも有名な町らしいです! 運河沿いのPubは, その手の人たちの溜まり場だから近寄らない方が良いと言われました. 運河沿いは私のアパートの近くなので, それを聞くまで知らずに何度も通ってました. 言われて気が付きましたが, 確かに, それらしい男のカップルやグループを見かけます. それらしい!というのは気のせいかもしれないのですが...Manchesterのガイドブックにゲイとレズビアンの項目があるのですが, 英国のガイドブックには全部載っているのかと最初思っていたらManchesterは特にその手の店や文化が盛んだと後で聞かされました.


as-192414 at 20:21コメント(0)トラックバック(0)英国 | パソコン 

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